似ているようで似ていなくて
でも結局は似ている性格

【優柔不断】

任務帰りにいのが寄りたいと言った雑貨屋で今オレ=シカヤは悩んでいた。

「シカマル何見てるの?」
「チョウジか。ちょうどいいやこれなんだけどよ」

そういってシカヤは髪紐を指差す。

「これ?うんさすがシカマルはセンスいいよね。で何で悩んでんの?買うの?」
「買いたいんだけどよ。でもこっちの色が気に入っててでも飾りがこっちの方が気に入ってんだよ。でもってこっちの色のはこっちの飾りがいいし・・」

シカヤが取ったのは朱色の髪紐に同じく朱色で作られた南京玉が五個縦に並んで紐の両端にそれぞれ二つずつ付いている物で同じ感じで朱色の他に暗緑色の紐、濃紺色の紐、それぞれに同じ色の南京玉が付いている。
その南京玉を付け替えたいのだ。
悩んでいるといのが戻ってきた。

「何まだ迷ってんの?」
「そうみたい」
「今回は何に?」
「髪紐の飾りだってさ」

チョウジに話を聞いていのは早速シカヤが悩んでいる髪紐と飾りを見る。
三本の紐を見ながら悩んでいるシカヤを見ると呆れたようにため息をつくといのが提案してきた。

「そんなに悩むなら三つとも買って付け替えればいいじゃない」

いのの言葉にシカヤは何でそれに気付かなかったのか判らないほどに悩んでいたらしい。

「そっか。そうすれば良かったじゃねえか。ありがとよ、いの。
じゃちょっと行って買ってくっから」

シカヤは納得するとその三本を持って会計に行った。

「シカマルって普段は結構優柔不断よね」
「そうだね。術使う時とかはあんなに迷わないのにね」

いのとチョウジは会計に行ったシカヤの背中を見ながら任務中との違いを見て同時にため息をついた。
夜の暗部としての活動。
いつものように髪を縛っているが今回は髪紐が違う。
暗部闇夜は朱色の髪紐に暗緑色と濃紺色の南京玉が付いているのを髪に縛り、暗部灯火は濃紺色の髪紐に朱色と暗緑色の南京玉が付いているのを髪に縛っていた。
これは昼間にシカヤが買うことで迷って結局は三本買い南京玉を付け替えたのを髪に括り付けていた。



今日の任務は中忍から暗部ぐらいの力を持った抜け忍達の集団の一掃である。
森の中その集団を見つけたシカマルとシカヤは早速一掃するために結界を張り逃げ出せないようにする。

「結構居るな」
「まあ抜け忍集団と言われるだけありますから」

シカマルとシカヤは手に刀を持つと気配を消して一気に襲い掛かる。
もの凄い速さで次々と抜け忍達が倒れていく。
そのことに対処と反応が遅れる。
しかし気付いた時には自分も物言わぬ屍の仲間になっていた。
何が起こったのか判断する前に倒れていった抜け忍達も居る。
粗方倒し終わった後にシカマルとシカヤはお互いの背をくっつけて敵陣の真ん中に立つ。

「灯火。この前見た術使いたいのですけど」
「んー、いいぜ。早いとこ終わらせよう」
「で、ですね。どの術にしましょうか?あの雲の術も使ってみたいですし、草の術も面白そうでしたし・・・あ、そうそう砂の術で面白いのがあったんでした。どれにしましょう・・・」

シカマルはどの術を使おうか周りの状況に構わずに悩みだした。
シカヤは悩みだしてあーでもないこーでもないと言っているシカマルを見てまた始まったと半分諦めたように苦笑した。その間にもじりじりと迫ってくる抜け忍達をシカヤは次々と倒していく。早いとこどの術にするか決めてほしい所だ。

どの術も威力的には変わんねーよなー。
何せ禁術だし・・・。
何で戦闘中に迷うかな。
普段の生活の中では決断はえーのに。

シカヤは未だに悩んでいるシカマルに声を掛ける。

「闇夜。早くしねーと出来なくなるぞ」
「それは嫌です。それじゃあ今回は草の術にします。他の術は残念ですがまた別の機会にします」

シカマルは実験が出来なくなると慌てて答え不満気に未練を残しながら答える。
しかし決めた後のシカマルの行動は速かった。
印を次々と組んでいく。
組み終わるのが判ったのかシカヤは戦いの場を外れ、シカマルの隣に降り立つと同時にシカマルは両手を地面につける。
すると突然何も無かった場所からすごい勢いで草が生えてくる。
草は鋭利な刃へとなり次々に抜け忍達の身体を下から串刺しにするかのように襲い掛かる。
抜け忍全員が絶命するのを感じると鋭利な刃となっていた草が元の柔らかい草となったので抜け忍達を支えきれずその場に崩れ落ちるように倒れていった。

「結構使えるなその術」
「ええ、でも印が長いのでその辺りが改良の余地有り、ですね」

シカマルとシカヤは話しながら骸に跡形も残らないように火を放つと任務報告の為に火影邸へと戻っていく。
「「火影様任務終了しました」」
「ご苦労じゃった」

シカマルとシカヤは今日の報告書を三代目に渡すと面を取る。

「で今回は何処の術にしたのかの?」
「今回は草の術を試してみました」
「それまでが長かったけどな・・・まあいつものことだけどよ」

三代目の問いにシカマルが嬉しそうに答えシカヤは呆れたようにシカマルを見る。

「三代目からも言ってくれませんか?毎回どの術を使うのか直前で迷うなって」

シカヤの言葉にシカマルが反論する。

「だってどの術も面白そうなものばかりですから。迷って当たり前でしょう」
「だから行く前に決めておけば苦労しないだろ」
「決めておいてもその時によって違う術の方が効率が良かったりするのですから無理です」
「無理じゃねーよ。大体どの術もそんなに威力が変わるわけじゃねーし」
「威力とかの問題じゃありません」
「じゃあなんだよ」
「ですから・・・」

言い合いを始めたシカマルとシカヤを三代目は口を挟むことはしなかった。
下手に口を出して巻き込まれると疲れるだけだからと今までの経験上わかっていた。
ここは放って置くに限るとばかりにシカマルとシカヤが持ってきた報告書に目を通し始める。
報告書が読み終わる頃にはこの言い合いも終わっているだろうとこれも経験上得たことだった。




実際三代目が報告書を読み終わる頃にはシカマルとシカヤはお互い言い尽くしたのか静かになっていた。

「さて喧嘩は終わったかの」
「はい」
「ああ」

シカマルとシカヤは答えると晴れ晴れとした顔で何も無かったかのように立っていた。

「そうじゃ。シカヤこれ有難う」

三代目が指差したのは暗緑色の髪紐に朱色と濃紺色の南京玉の付いたものだった。
それを首飾りのようにして端を結んでいた。

「気に入っていただけましたか?」
「もちろんじゃ」

三代目の答えにシカヤは嬉しそうに笑う。
三人の髪紐にそれぞれの色の南京玉の飾り。
お互いを信用しているのと大切に想っているという意思の表れをこの髪紐に託している。

「シカマルは赤だろ」
「三代目は緑ですね」
「シカヤは青じゃの」

似ているようで似ていない
でも根本的には同じ
だから
日常で迷うことも
戦闘で迷うことも
悩むことは変わりない事実









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あとがき
意味不明になってしまいました
何が言いたかったというと
ここで解説させて下さい・・・

シカマルは戦闘でというか戦術で迷うけど
日常生活では迷わず決断できる
シカヤは日常生活で迷うけど
戦闘でというか戦術は迷うことが無い

だから結局は二人で一人というか
すみません・・・
訳解らなくなってきました・・・
まあそんな感じです
あとは三人にお揃いでそれぞれの色の入っている
何かを持たせたかったのです
それが髪紐

中途半端な感じになってますが
これにて


隠れし者 管理人:夜那







鹿’S「「ありがとうござます(ー)」」
蒼「(小狐ちゃんに何かまともなモノやるかなー)」
白「(ヒナに・・・何か良い術と薬を・・・)」
紫『あの・・・ "まとも"とか”良い術と薬"って・・・二人で一人のシカヤとシカマル・・・
  良いですね〜 術を迷う辺りがシカマルです!! 可愛いし!! セットで婿 グハッ?!』
鹿’S「「五月蝿い(です)」」(笑顔)
  紫『・・・(メソメソ) 何でお互いを見ないんだお前等!!』
蒼「あー? だって 同じだぜ? (どうせ今も極悪な禁術と薬で頭一杯だろうし)」
白「同じですね (どうせ極悪な悪戯と武器と薬品類で占められているだろうし)」
鹿’S「「揃って与え合ったら滅びるぜー(ますね) 木の葉が」」
紫『ハウゥ!? 実行しかねないですね・・・(遠い目)』
蒼「まだまだご堪能くださーい(小狐ちゃんの色で何か?)」
白「引き続きお楽しみ下さい(ヒナの色彩で・・・何かありましたかね?)」
紫『(同じじゃん? 結局)』(寒気に寄って脱兎で消え去る


以上、紫架でした。